CentOS 8.1 (1911)インストール時の同梱版ソフトウェアバージョン
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はじめに
2020年1月15日、CentOS Linux 8.1(1911)がリリースされました。(RHEL 8.0の互換バージョンのため、便宜上以降はCentOS 8.0と表記します)
前回のCentOS 8.0に引き続き、各種サーバで用いられる主要なソフトウェアについて、インストールDVDの内容から初期インストール時のバージョンを調査しました。
CentOS 8.0と比較すると、BaseOSパッケージのマイナーバージョンアップ、およびAppStreamパッケージで選べるバージョンの追加がいくつか行われています。
特にプログラム言語系は最近のバージョンとレガシーバージョンが選べるパターンがあるので、システムのライフサイクルに合わせたバージョン選択ができそうです。
前提条件
CentOSインストールDVDからminimalインストールを指定した以下環境で調査を行いました。
# cat /etc/redhat-release
CentOS Linux release 8.1.1911 (Core)
# uname -r
4.18.0-147.el8.x86_64
OSインストール直後、インストールDVDがマウントされている状態で、パッケージ名からソフトウェアバージョンを確認しました。
# # df -Th | grep sr0
/dev/sr0 iso9660 7.1G 7.1G 0 100% /media
# cd /media/BaseOS/Packages/
# ls -l <パッケージ名>-*
# cd /media/AppStream/Packages/
# ls -l <パッケージ名>-*
CentOS 8のリポジトリ構成
CentOS 8のインストールDVDイメージには、BaseOSとAppStreamのリポジトリが含まれています。
BaseOSは、OSの動作に深く関わるソフトウェアで、1つのOSバージョンに対してソフトウェアも1バージョンのみ提供されています。
AppStreamは、RHELから受け継いだ機能で、1つのOSバージョンに対して複数のソフトウェアバージョンが提供されています。
今回の調査でも、どちらのリポジトリに格納されているか情報を付与しました。
Webサーバ
nginxのバージョンが1.14.1と1.16.1で選べるようになりました。
[AppStream]
httpd-2.4.37-16.module_el8.1.0+256+ae790463.x86_64.rpm
nginx-1.14.1-9.module_el8.0.0+184+e34fea82.x86_64.rpm
nginx-1.16.1-1.module_el8.1.0+250+351caf85.x86_64.rpm
DBサーバ
mariadbのバージョンが10.3.17に上がりました。
[AppStream]
mariadb-10.3.17-1.module_el8.1.0+217+4d875839.x86_64.rpm
mysql-8.0.17-3.module_el8.0.0+181+899d6349.x86_64.rpm
postgresql-10.6-1.module_el8.0.0+15+f57f353b.x86_64.rpm
postgresql-9.6.10-1.module_el8.0.0+16+7a9f6089.x86_64.rpm
キャッシュサーバ
[AppStream]
memcached-1.5.9-2.el8.x86_64.rpm
redis-5.0.3-1.module_el8.0.0+6+ab019c03.x86_64.rpm
メールサーバ
[BaseOS]
postfix-3.3.1-9.el8.x86_64.rpm
[AppStream]
dovecot-2.2.36-10.el8.x86_64.rpm
DNSサーバ
[AppStream]
bind-9.11.4-26.P2.el8.x86_64.rpm
ファイルサーバ
[BaseOS]
samba-4.9.1-8.el8.x86_64.rpm
[AppStream]
vsftpd-3.0.3-28.el8.x86_64.rpm
tftp-server-5.2-24.el8.x86_64.rpm
LDAPサーバ
[BaseOS]
openldap-2.4.46-10.el8.x86_64.rpm
仮想サーバ
[AppStream]
qemu-kvm-2.12.0-88.module_el8.1.0+248+298dec18.x86_64.rpm
libvirt-4.5.0-35.module_el8.1.0+248+298dec18.x86_64.rpm
プロキシ、ロードバランサ
[AppStream]
squid-4.4-8.module_el8.1.0+197+0c39cdc8.x86_64.rpm
haproxy-1.8.15-5.el8.x86_64.rpm
ipvsadm-1.29-8.el8.x86_64.rpm
keepalived-2.0.10-4.el8_0.2.x86_64.rpm
ネットワーク関連
NetworkManagerのバージョンが1.20.0に上がっています。
[BaseOS]
NetworkManager-1.20.0-3.el8.x86_64.rp
[AppStream]
wireshark-2.6.2-11.el8.x86_64.rpm
セキュリティ関連
firewalldノーバジョンが0.7.0に上がっています。
opensshのバージョンが8.0p1に上がっています。
opensslのバージョンが1.1.1cに上がっています。
libreswanのバージョンが3.29に上がっています。
[BaseOS]
firewalld-0.7.0-5.el8.noarch.rpm
nftables-0.9.0-14.el8.x86_64.rpm
iptables-1.8.2-16.el8.x86_64.rpm
openssh-8.0p1-3.el8.x86_64.rpm
openssl-1.1.1c-2.el8.x86_64.rpm
[AppStream]
libreswan-3.29-6.el8.x86_64.rpm
運用関連
chronyのバージョンが3.5に上がっています。
[BaseOS]
logrotate-3.14.0-3.el8.x86_64.rpm
chrony-3.5-1.el8.x86_64.rpm
[AppStream]
rsyslog-8.37.0-13.el8.x86_64.rpm
開発関連
gccのバージョンが8.3.1に上がりました。
java-1.8.0-openjdkのバージョンが1.8.0.232.b09に上がりました。
java-11-openjdkのバージョンが11.0.5.10に上がりました。
phpのバージョンが7.2.11と7.3.5で選べるようになりました。
python2のバージョンが2.7.16に上がりました。
rubyのバージョンが2.5.5と2.6.3で選べるようになりました。
golangのバージョンが1.12.8に上がりました。
nodejsのバージョンが10.16.3と12.4.0-2で選べるようになりました。
[AppStream]
gcc-8.3.1-4.5.el8.x86_64.rpm
java-1.8.0-openjdk-1.8.0.232.b09-0.el8_0.x86_64.rpm
java-11-openjdk-11.0.5.10-0.el8_0.x86_64.rpm
perl-5.24.4-404.module_el8.1.0+229+cd132df8.x86_64.rpm
perl-5.26.3-416.el8.x86_64.rpm
php-7.2.11-2.module_el8.1.0+209+03b9a8ff.x86_64.rpm
php-7.3.5-3.module_el8.1.0+252+0d4e049c.x86_64.rpm
python2-2.7.16-12.module_el8.1.0+219+cf9e6ac9.x86_64.rpm
python36-3.6.8-2.module_el8.1.0+245+c39af44f.x86_64.rpm
ruby-2.5.5-105.module_el8.1.0+214+9be47fd7.x86_64.rpm
ruby-2.6.3-106.module_el8.1.0+249+93480f15.x86_64.rpm
golang-1.12.8-2.module_el8.1.0+232+26780282.x86_64.rpm
nodejs-10.16.3-2.module_el8.0.0+186+542b25fc.x86_64.rpm
nodejs-12.4.0-2.module_el8.1.0+251+8afea200.x86_64.rpm
コンテナ
podmanのバージョンが1.0.0と1.4.2で選べるようになりました。
[AppStream]
podman-1.0.0-3.git921f98f.module_el8.1.0+236+34fc7673.x86_64.rpm
podman-1.4.2-5.module_el8.1.0+237+63e26edc.x86_64.rpm