本ページではサーバに設定するホスト名、ドメイン名、FQDNの考え方について説明します。
ホスト名
ホスト名の概要
ホスト名とは、サーバに設定する名前です。サーバの役割に応じた固有の名前を付けることで、管理がしやすくなります。
ホスト名の命名規則
Linuxへ設定するホスト名は、大文字、小文字どちらも対応していますが、DNSサーバでの管理を考えると小文字をおすすめします。また、同じ役割のサーバを複数用意する場合は、末尾に連番を付けましょう。ホスト名はハイフンも使用できるので、適宜区切り文字として使用するのも有効です。
実務でホスト名を設定するときに一番重要なのは、基本設計書の命名規則に従うことです。必ず、1つのシステム内では統一された命名規則でホスト名を付けましょう。
ホスト名の例
- web01 (意味:Webサーバ1号機)
- db-master (意味: マスタDBサーバ)
- ext-dns-01 (意味:外部DNSサーバ1号機)
ドメイン名
ドメイン名の概要
ドメイン名とは、複数のホスト名(または下位のドメイン名)を束ねる住所的な概要です。サーバがどのシステム、組織に属しているかを示すために使用します。
ドメイン名の命名規則
ドメインレジストら業者から独自ドメインを取得している場合は、それをそのまま設定します。例えば、本Webサイト内システムのサーバであればdensan-hoshigumi.com
が設定すべきドメイン名となります。
ドメイン内にサブシステムを作る場合は、subsystem1.densan-hoshigumi.com
といったサブドメインを使用することも可能です。
外部に公開しないサーバであれば、OS標準設定のlocaldomain
でも構いません。
ドメイン名の例
- densan-hoshigumi.com (独自ドメイン名)
- subsystem1.densan-hoshigumi.com (独自ドメインのサブシステムに所属している場合)
- localdomain (外部に公開しないサーバの場合)
FQDN
FQDNの概要
ホスト名にドメイン名を加えたものをFQDN(Fully Qualified Domain Name または、完全修飾ドメイン名)と言い、DNSで一意な名前解決を行う場合に使用します。
なお、BINDをはじめとしたDNSソフトでは、最上位階層のドメインを.(ドット)として定義していることから、FQDNのドメイン名の末尾にルートドメイン(.)を加えます。CentOSのホスト名にFQDNを設定するときは末尾の.(ドット)は不要ですが、DNSの設定時には必要なので覚えておきましょう。
FQDNの例
例えば、電算星組のWebサーバ1号機を示すFQDNは以下となります。
- web01.densan-hoshigumi.com (電算星組の、Webサーバ1号機)